「隣る人」工房
AUTHOR

「隣る人」工房

  • 2025年4月27日

亡き母・篠﨑シヅの夢が受け継がれた! 宅老所「悠々(ゆうゆう)」から、「隣る人」としての「まごの手」さんへ :「まごの手」大家 / 稲塚由美子

前大家だった母・篠﨑シヅは、まだ介護保険制度もない1990年代に、「宅老所を開きたい!」と思い立ちました。それからは、まだ少なかった宅老所を訪ね歩き、仲間と共に念願の宅老所「悠々」を立ち上げました。確か栃木県初だったと思います。これが、今の「まごの手」さんに繋がります。「たんとんとん」と同じ場所で、同じく楽しいお年寄りの居場所でした。母の口癖は、「人間はただ食べさせて寝せておけばいいってものじゃない」でした…

  • 2025年4月3日

不朽の3作品を通して考える「ハンセン病とは何だったのか」~「国策としての差別」に翻弄された当事者の姿が問う日本人の理念(「福音と社会」Vol.338 / 2025年2月28日 号からの転載 ・文 / 長坂寿久)

「福音と社会」Vol.338 2025年2月28日号に投稿されている『二つの国策差別に翻弄された父母への想い 奥間政則~ハンセン病差別・琉球弧の軍事化拡大~』に関する評論記事。執筆者の長坂寿久さんの許可を得て転載させていただきました。(「隣る人」工房)

  • 2025年2月6日

『破砕』『破果』(韓国)

ミステリー界でも、日本翻訳ミステリー大賞を受賞した、老人で女性で殺し屋が主人公の異色サスペンス『破果(はか)』と、その前日譚(たん)『破砕(はさい)』は出色の出来。2冊同時に紹介…高齢であること、女性であることは日韓を問わず「弱み」のままだ。「高齢×女性」ならなおのこと。弱者に配慮をと言いながら、その一方で「生産性がない」「有用でない」と切り捨てる社会の眼差しは存在し…老いの孤独と生きる意味を考えさせる胸熱のミステリー…

  • 2025年1月26日

『ほんのささやかなこと』(アイルランド)

アイルランドが見て見ぬふりをしてきた闇を、ささやかな日々の暮らしのちょっとした「違和感」で描き出す心理サスペンスミステリー。英国ブッカー賞候補作…2002年、日本で公開されたアイルランド・イギリス合作映画「マグダレンの祈り」で世界を震撼させたアイルランドの「マグダレン洗濯所」事件。本作はこの現実の事件を元にしている…