フィリピン関連
- 2023年11月2日
その人はその人であるということ(日本/埼玉/ベトナム/フィリピン)
…人は、心理的にも身体的にも距離が近くなると、自分の都合のいいように人を動かそうとする。その人はその人であっていいはずなのに、管理しようとする。「この人はこういう人」とレッテルを貼り、「これはどうしたって、こうでなければならない」と決めつける。それが、「差別」や「偏見」の顕(あらわ)れなのだと自覚するのは、思う以上に難しい…
- 2023年10月9日
『アオサギの娘』(アメリカ・フィリピン・日本)
『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ作、2020年、早川書房刊/We226号掲載)に続き、海と陸とを分かつ湿地に生きる女性を描いたサスペンス・ミステリーが翻訳された。本書は、大学で美術学修士号を取得したという作者のデビュー作…数々の危険を乗り越えて、父の死の真相を探り出す娘とその家族の再生を描いて秀逸だが、まず何より野生の鳥類や沼地の動植物についての詩的な描写がみずみずしく美しい…
- 2022年12月14日
『彼は彼女の顔が見えない』(イギリス・フィリピン・日本)
…作者アリス・フィーニーは、元イギリスBBCの記者で、前二作はTVドラマ化もされた。最新作の本書は、夫婦間の心理劇が圧巻のサスペンス・ミステリー…作者フィーニーの作品には、生き辛さを抱えた女性たちの苦しむ姿がいつも描かれている…
- 2022年6月16日
75周年「マニラ戦」犠牲者慰霊祭2020年2月15日/ムービー(フィリピン)
2020年は戦後75周年ということで節目の年でもあり、セレモニーを執り行うフィリピン国軍の軍人の数も多く、通常よりも規模は大きく盛大な式典でした…011年より公式に慰霊祭に招待されているBFPからは代表の神直子さんがスピーチを行いました。学生時代にスタディーツアーで訪れたフィリピンで、ある女性から強い憎しみと怒りをもって「日本人とは会いたくなかった。なぜ、あなたはフィリピンに来たのか」と問い詰められたのがBFPの活動の原点だと、神さんは言います。その女性は戦時中、フィリピンを占領していた日本兵によって夫が連行され、その後、二度と戻ってくることはなかったというのです…
- 2022年6月8日
74周年「マニラ戦」犠牲者慰霊祭2019年2月16日/ムービー(フィリピン)
2018年からNPO法人「ブリッジ・フォー・ピース」(以下、BFP)とともに参加し、撮影・記録している「メモラーレ・マニラ・1945」主催の「マニラ戦」犠牲者・慰霊祭。74周年目を迎えた2019年、式典には「BFP」とは深い関わりを持つ中野聡 教授(一橋大学/社会学研究科 教授・社会学部 教授・一橋大学 学長)が代表として参列し、スピーチを行いました…式典の全体の様子、行われたすべてのスピーチを無料配信…
- 2023年2月16日
私の戦争の記憶と戦後:「戦争が奪ったものをたどる~戦死した父の絵手紙・残された母の人生とは…宮﨑黎子さんの語り / ムービー(日本・東京 / フィリピン)
宮﨑黎子さんは1942年生まれ。お父さんの矢野金治さん(享年35歳)が、1942年に出征した満州から妻と幼い娘に宛てた12枚の絵手紙を前に、愛娘の黎子さんは思い出を語ります…戦後50年の節目の年、戦死と聞かされていた父の死の真相を知ることになります。激戦のフィリピンで、敗戦後も生き抜いた父が、捕虜収容所で年若い将校の身代わりとなって亡くなっていた…