『思い出がありすぎて~それぞれにとっての家族の形~」小さな上映会の開催スケジュールとDVD頒布販売のお知らせ

里親さん・里子さん・実子さん、それぞれの人生のスケッチブック…そして〝奇跡″のDVD

ジャケットを一見したら、どこにでもある家族の記録DVDかと思う。それも当然だ。血がつながっているとかいないとか、そんなことには関係なく、家族になった、あるいは家族になろうとする家族の記憶と記録がつまった「山本ファミリー」という家族の物語なのだから。「きれいごとにはしたくない」―そう言って腹をくくった里親さんが、インタビュアーに(いざな)われるままに人生を物語る。里子さんと実子さんも腹のくくり方はそれぞれだけど、その(こ)(かた)を、時には黙り込み、時にはあっけらかんとも見える笑いを交えて、こちらもインタビュアーに誘われるままに語りだす。

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どれほどの喜怒哀楽を繰り返したことだろう…いとおしい人たち、いとおしい人生。

人間は多面体で、一方からの見方とまた違う方向からの見方では見え方がまったく違うことがある。カメラの前で、まったく正直に語る姿には感動するばかりだが、奇跡的にカメラに映しこまれた、語り口、表情、ふとした仕草、映り込んだ背景…それらも気になって、何度でも見返したくなるのだ。あれは何だったんだろう、どんな意味があったのかと。

一方で、山本豊行さん、節子さんの里親さん夫妻は、そもそもなぜ里親になったのか、里親をどのように続けているのか、その謎を知るには、どんな子ども時代を過ごし、または誕生以前も含めての、幾世代にもわたるその家族の物語にも光を当てることが必要不可欠だった。人間ひとり一人には、その人がそうなった「必然」があるはずだから。

DVDを開いてみると、節子さんと豊行さんの言葉の裏側に、山本ファミリー総勢31人のステキなイラスト(ジャケットと共にどうめんさきこさんデザイン)が載っている。そのうちの8人にインタビューし、当然撮影時間は膨大なものになり、それを編集して8人8時間強のDVDにした。8人のうち誰の章でもクリックすればその人の映像に飛んで、その人と1対1で向き合える。

どうか、彼ら自身が語る、それぞれの「来し方」をじっと見て、聴いて、そして受け取って欲しい。多くの方に、奇跡のようなこの映像を観て欲しい、彼らの心象風景を知って欲しいと願っている。

稲塚由美子/「隣る人」工房

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