- 2025年10月3日
『スパイたちの遺灰』(イギリス)
本書は、イギリスを舞台に、暴かれまいとする勢力との心理戦を描くスパイ小説ミステリーである。作者は、大学院で諜報史を専攻した現在35歳の新鋭…アメリカCIA、イスラエルのモサド、ロシアKGBも入り乱れ、各国のスパイが暗躍する現場で、誰と誰が繋(つな)がり、どんな関係だったのか、という人間ドラマとしても非常に楽しめる…
本書は、イギリスを舞台に、暴かれまいとする勢力との心理戦を描くスパイ小説ミステリーである。作者は、大学院で諜報史を専攻した現在35歳の新鋭…アメリカCIA、イスラエルのモサド、ロシアKGBも入り乱れ、各国のスパイが暗躍する現場で、誰と誰が繋(つな)がり、どんな関係だったのか、という人間ドラマとしても非常に楽しめる…
「海外名作発掘」シリーズで、往年の巨匠ロス・トーマスの未訳作品が翻訳出版された。しかも、今や戦争指南にまで手を出す「広告代理店」が、独立間近なアフリカの国家元首選挙に暗躍(あんやく)するという騙(だま)し合いミステリーである。作家本人が、ナイジェリアでの大統領選挙を広告代理店に加わって担当したことがあるというのだから、面白くないはずがない…
多民族・多文化国家であるオーストラリア発サスペンス・ミステリー。オーストラリア児童図書賞ほか数々の受賞歴がある児童文学者メリーナ・マーケッタが、はじめて一般長篇ミステリーに挑んだ…物語の舞台は、ヨーロッパ随一の移民受け入れ国でありながら、人種差別意識が根強く残るイギリスとフランス。停職中のロンドンの警察官ビッシュは、娘ビーの乗ったバスが爆破されたと連絡を受けた…
ケイト・クインは…戦時の史実が忠実に織りこまれた臨場感あふれる壮大な歴史サスペンス・ミステリーを書き続ける…物語の舞台は、第二次世界大戦下のイギリス。社交界の令嬢オスラは国に召喚され、ブレッチリー・パークのドイツの暗号解読に挑む秘密施設にたどり着く…
…作者アリス・フィーニーは、元イギリスBBCの記者で、前二作はTVドラマ化もされた。最新作の本書は、夫婦間の心理劇が圧巻のサスペンス・ミステリー…作者フィーニーの作品には、生き辛さを抱えた女性たちの苦しむ姿がいつも描かれている…
本書は、2020年MWA賞最優秀長編賞を受賞した『見知らぬ人』の続編で、素人探偵3人の捜査行に、海辺の街やスコットランドのブックフェアの様子が実に生き生きと織りこまれていて楽しい…現代イギリスの多様性社会を反映したような登場人物が、生き生きと謎解きに関わって活躍する本格謎解きミステリーである…