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足立区にあるポルテホールの4階では、楽器や音出すものやらが散らばっていて、大人も子どもも床にすわったり踊ったり、音出してみたりしている。アトリエ・ムジタンツの野村誠さんが電子ピアノの前で音だしてると、あみちゃんが近づいてきて、思うままにしゃべったり歌ったりする。それを誠さんがピアノで音に変えてみる。ミステリー風に言うと、「なんやこれ?」
下の階では、子ども支援ネットの大山光子さんやすえこさんやけいこさんたちがご飯作っている。今日は地域食堂の日だ。以前だったらみんなでワイワイお話しながら食事してたけど、今はお弁当にして手渡し。それでもワイワイは変わらない。
そのうち野村さんが電子ピアノを下に持ってきて、あみちゃんたちと一緒に作った「あだちちゃりネットのテーマソング」を歌いだす。あみちゃん作詞・作曲の歌もである。
あだち子ども支援ネットはまるで「長屋」のようなのだ。誰かがやろう!と言ったこととご飯を絡めてあっちこっちでみんながウロウロしている。時々子どもが大人にすっと近づいていく。居心地がいいんだなぁ。
地域や家庭の困りごとや悩みを、当事者として自分事として受け止めた人が、やりたいことをやりたいようにやっている。「それいいんじゃない」が代表大山光子さんの口癖だ。
あだちちゃりネットは、コロナ禍の中、でできること動ける範囲がだいたい自転車で行ける距離くらいでできることをと考えて立ち上がった。それもまるで「長屋」のコンセプト。何はともあれ、動画を見て、その雰囲気を味わってみてください。他にも、親子でぐちゃぐちゃ遊べる日とか、無料の子どもがちゃスクール、ヤングケアラーについての講演会や弁護士さん相談会とかやっている。「支援」という言葉など一度も思い浮かばない支援の現場だ。
取材・撮影 / 稲塚由美子(「隣る人」工房)
撮影日:2021年3月24日
※アトリエ・ムジタンツ:「地域とアートをつなぐ」「分野を横断したアートプログラムをデザインする」をテーマに、足立区、墨田区、台東区の3区と連携し、各区で1カ所ずつプログラムの実施及び省察を行います。一般大学生、音楽大学生、音楽家、文化施設職員、企業に勤めるかたなど多様な受講生が集まり、企画立案、プログラムデザインなどについて実践的、協働的に学びあう場です。
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