- 2022年3月22日
『誕生日パーティー』(オーストリア・カンボジア・アメリカ)
1970年代のカンボジア、ポル・ポト率いるクメール・ルージュ(カンボジア共産党)による大虐殺を逃れ、オーストリアにたどり着いたカンボジア難民の、ある秘密をめぐる心理サスペンス・ミステリー。前作『国語教師』で、ドイツ推理作家協会賞を受賞した女性作家タシュラーの最新作…作者の祖国オーストリアは、かつてナチス政権に与(くみ)した。クメール・ルージュを描きながら、作者は自国の歴史認識に対する闇をも暗示する…
1970年代のカンボジア、ポル・ポト率いるクメール・ルージュ(カンボジア共産党)による大虐殺を逃れ、オーストリアにたどり着いたカンボジア難民の、ある秘密をめぐる心理サスペンス・ミステリー。前作『国語教師』で、ドイツ推理作家協会賞を受賞した女性作家タシュラーの最新作…作者の祖国オーストリアは、かつてナチス政権に与(くみ)した。クメール・ルージュを描きながら、作者は自国の歴史認識に対する闇をも暗示する…
ドイツ発、ドイツ人自身によるナチスの戦争犯罪を裁いた「フランクフルト・アウシュビッツ裁判」(1963年12月~65年8月)を描いたサスペンス・ミステリー。女性作家ヘスの長篇第一作…ナチスの残虐行為に初めてドイツ国民全体で向き合った。過去の忘却を阻止し、ドイツの歴史認識の転換点となった…
…今や緊急事態宣言と解除を何度も繰り返させられた人々の心には、未知なるものへの恐れと、先が見えない不安の影があるに違いない…不安と恐れが蔓延しているような世相に押しつぶされそうなとき、人々の知恵は、排除や攻撃、そして他者の支配ではなく、菅原哲男氏の言う伴走者、つまり「隣る人」の実践へと向かってほしい…
…『光の子どもの家』ではバザーも休み、理事会もオンライン、訪問者も制限せざるを得ない状況でした。自粛という手段により働き場を失った卒園生や奨学金とバイトで大学に通う卒園生たちへの支援も、光の子どもの家はできるだけのことをしています。卒園したからそれで終わりではないですよね…
「悩ましいよなぁ…」それが菅原さんの口ぐせでした。 子どもとの暮らしの中で、「これがよかった」と結論づけられるやり方などありはしないと宣言されているかのような厳しい現実がある。それでも、日々起こる簡単ではないことたちへの対処への失敗、何より、その際の子どもたちの言葉・表情から学ぶのだ、というその心根 […]
…ただ居続けるだけでいい。ぐちゃぐちゃした暮らしを共にして、泣いて笑って怒って喜ぶ。その繰り返しこそが人を生かす。人を育む。それが『光の子どもの家』であることに変わりはないが、さらに開かれて、外からの風も吹き抜けるように感じる。うろうろすること、それ自体に力がある…