- 2024年4月13日
『厳冬之棺≪げんとうのひつぎ≫』(中国・日本)
中国発、「密室の王」と称される短編ミステリー作家・孫沁(スンチン)文(スンチンウェン)の長編デビュー作である本書は、凝りに凝った「密室トリック」本格謎解き小説だった。しかも、横溝(よこみぞ)正史(よこみぞせいし)(せいし)ばりの、田舎の因習に満ちた一族の物語が背景にあり、非常に心惹かれる…
中国発、「密室の王」と称される短編ミステリー作家・孫沁(スンチン)文(スンチンウェン)の長編デビュー作である本書は、凝りに凝った「密室トリック」本格謎解き小説だった。しかも、横溝(よこみぞ)正史(よこみぞせいし)(せいし)ばりの、田舎の因習に満ちた一族の物語が背景にあり、非常に心惹かれる…
戦争の新事実 強制収容された人々の息遣いが聴こえる 戦後79年。自分たちの足元で起きた戦争犯罪を記録しておかなければ、無いものとして歴史から消えてしまう。太平洋戦争時の外国人捕虜の実態を調べている市民団体「POW(Prisoner of War=戦争捕虜)研究会」(会員数80名)が、20年以上にわた […]
…人は、心理的にも身体的にも距離が近くなると、自分の都合のいいように人を動かそうとする。その人はその人であっていいはずなのに、管理しようとする。「この人はこういう人」とレッテルを貼り、「これはどうしたって、こうでなければならない」と決めつける。それが、「差別」や「偏見」の顕(あらわ)れなのだと自覚するのは、思う以上に難しい…
『ザリガニの鳴くところ』(ディーリア・オーエンズ作、2020年、早川書房刊/We226号掲載)に続き、海と陸とを分かつ湿地に生きる女性を描いたサスペンス・ミステリーが翻訳された。本書は、大学で美術学修士号を取得したという作者のデビュー作…数々の危険を乗り越えて、父の死の真相を探り出す娘とその家族の再生を描いて秀逸だが、まず何より野生の鳥類や沼地の動植物についての詩的な描写がみずみずしく美しい…
激動の時代に犯人を追う刑事の執念、スパイ、恋愛、警察小説要素のある歴史ミステリーである…「真珠湾攻撃」の12月8日。その日が歴史的転換点だなんて、庶民には少しもわからなかったかもしれない。けれど、その時そこに自分がいたら、どう思っただろうか…
3枚組DVD「思い出がありすぎて~それぞれにとっての家族の形~」ができあがりました。これは、「ファミリーホームばあばぱぱ」にまつわる里親・実子・里子たちのインタビュー集です。